世界のカカオと個性ある素材の出会いに魅せられて。小山進のクリエイションの結晶

 

UNDERGROUND CHOCOLATE AWARD 2018 アンダーグラウンド チョコレート アワード 2018

1箱(8個入) ¥3,240

「DISCOVERY」という樹の下で実った 個性豊かな8つのショコラ

賞味期限
30日(20℃以下)
箱サイズ:縦15× 横21× 高さ3cm
アレルギー特定原材料7品目:乳、小麦、落花生

このボックスに入った8種類のボンボンショコラを、「8曲入りのミュージック・アルバム」とイメージしてみてほしい。普通、アルバムの収録曲は、ジャンルを固定したベスト盤を除いて、ポップスやロック、バラード、ダンス・ミュージックや様々な曲調の曲で構成されていることが多い。そこにストーリー性があり、起承転結の流れがあり……。このアルバム「UNDERGROUND CHOCOLATE AWARD 2018」に収録されたナンバーは、バラエティが豊かで、世間的にもなるべく市民権を得たいと思いながら創ったものがほとんどだが、自分たちのこだわりどころ、今表現したいことを、食べ手に嫌がられないようなギリギリのところを狙って楽しんでやっている感がある。「プッ」と吹き出してしまうけど、ずっと聴いていたらやみつきになる曲、ものすごい安心感のある曲、演者的にはこだわりのテクニックが詰め込まれた曲……etc。でも、お客様にとってそれは全然関係のないことであり、僕自身もそのテクニックをわかってほしいと思ってつくっているわけではなかったり……。「わかりやすさ」と、「創り手としての楽しさ」を両立させた、ショコラティエ小山進のポップス名曲集を、五感を通してご堪能ください。

ピーナッツミルクと百年の孤独
ピーナッツミルクと百年の孤独

奇跡の出会いと閃きが生み出した
唯一無二の組み合わせ


高知県産の伝統野菜「唐人豆」(落花生)を生産者さんから送っていただき味わったとき、「他のどんな落花生よりも濃厚。ぜひショコラにしたい」と感じたのが創作のキッカケでした。唐人豆はペースト状にしてホワイトチョコレートと合わせ、なめらかな舌ざわりと口どけに仕立てました。しかし、「これをコーティングするだけでは何かが足りない」と感じた小山が閃いたのが「焼酎」と合わせること。選んだのは麦焼酎の「百年の孤独」でした。焼酎においては特殊な「オーク樽で熟成する」という工程により引き立った、麦の芳ばしい香りと、奥行きの中から感じる甘味みが、ペルー・ピウラ産のショコラ・ノワール(カカオ分63%)のフルーティな酸味、華やかな香りと合わさることで立体的な味わいに感じられます。それらを2層にして、今しかできない唯一無二のショコラが誕生しました。

カプチーノ
カプチーノ

時代を超えて“喫茶店”のカプチーノを再現
エチオピアンコーヒー×みかん×プラリネノワゼット


シェフ小山が数十年前、初めて飲んだ「カプチーノ」をイメージして生まれた作品。当時は、フォームドミルクの上にシナモン、ココア、オレンジの皮が振りかけられていたそう。その構成を分解して再構築したのがこのショコラ。上層は、エチオピア・ジンマ産のオレンジやチェリーの酸味や香りが特長のスペシャリティコーヒー「ナノチャラ」をアンフュゼして、ホワイトチョコレートの砂糖を黒糖に置き換えたクーベルチュールを合わせたガナッシュ。薄く敷いた自家製のプラリネノワゼットの中には、みかんのドライチップスを粉砕して混ぜ込み、さらにシナモンを少々。ガナッシュとプラリネの組み合わせが生み出す時間差の妙が奥行をもたらします。

玉露と柚子のプラリネ
玉露と柚子のプラリネ

プラリネの中の玉露がもたらす旨みの余韻
柚子の香りと酸味が立体感を生み出すアクセント


京都の中でも有名な茶の産地の一つ「京田辺」で収穫された、一般の市場には出回らない最高級の「玉露」を、たっぷりと自家製のプラリネノワゼットに混ぜ込み、さらに香りのアクセントとして、柚子の表皮0.1mmを削って作られた素晴らしい香りの“金柚子”パウダーも混ぜ込みました。ふくよかなヘーゼルナッツの香りと味わいの中に、玉露の旨味と柚子の香りと酸味が共存し長い余韻とともに味わいが響き合う、豊かな味わいのプラリネです。

よもぎ&苺
よもぎ&苺

インパクトのある香りと苺の甘酸っぱさが
口どけの時間差がもたらす心地よいバランス


2017年の「苺&ふきのとう」のマリアージュがその発想の原点。日本では馴染み深い、ハーブの女王ともいわれる「ヨモギ」を、和菓子を創作するようなイメージで創り上げたショコラです。インパクトのあるヨモギの香りは、ホワイトチョコレートの砂糖を黒糖に置き換えたクーベルチュールと合わせたヨモギガナッシュに。ヨモギは、ダイレクトに舌に触れることで口の中で香りが広がるようパウダーも混ぜ込みました。ボトムには、薄く延ばした苺のパート・ド・フリュイを。ヨモギの香りが口いっぱいに広がった後、フレッシュ感のある苺の甘酸っぱさが少し遅れて追いかけてきます。

humor(ライム&パクチー)
humor(ライム&パクチー)

料理人感覚で生み出したショコラの代表格
口の中で起こる変化を思いっきり楽しんで


「口にすると笑ってしまう味」という、シェフ小山のユーモアが光る作品。構成はいたってシンプル。自家製プラリネノワゼットの中に、粉砕したライムのクリスピーと、ドライ状態のパクチー(コリアンダー)をふんだんに散りばめました。水分0%のプラリネの中で、水分と出会うことを待っているライムとパクチーが、口の中の唾液と結びついた瞬間にパッと花開き、パクチーのインパクトのある香りの中からじわりとライムの香りと酸味が交わっていき、噛むほどに広がるプラリネノワゼットのナッティな味わいが全体を中和する、時間差の効果を最大限に楽しめるプラリネです。

アドリブ(西京味噌&ラムレーズン+トンカ豆)
アドリブ(西京味噌&ラムレーズン+トンカ豆)

変わり種のように思えて本格派
計算された構成の妙が光るひと粒


「なぜか浮かんだ不思議なマリアージュ」と、小山自身もなぜこの組み合わせが浮かんだのか思い出せないボンボンショコラ。西京味噌のコクと、ラムレーズンの香り・凝縮感のある甘味に合わせたのは、花のような香りと酸味が特長のエクアドル産アリナバシオナル種カカオのショコラ・オレ。ボトムのトンカ豆の香りを移したニカラグア産カカオのショコラ・オレとオレンジを合わせたガナッシュが爽やかな香り添えています。全体をやさしく包み込む西京味噌の香りと味わいにトンカ豆の香りが加わり、酸味と甘味のバランスが心地よい余韻のショコラです。

パナマゲイシャ213℃9m9s (REC COFFEE)
パナマゲイシャ213℃9m9s (REC COFFEE)

新たな時代を切り拓くコーヒーの可能性
カカオとコーヒーが交わった歴史的瞬間を閉じ込めて


2016年、「パナマ産ゲイシャ種のコーヒーチェリー」のドライを使って生み出したボンボンショコラ「ゲイシャチェリー&ライチ」。その超・進化版ともいえるショコラ。ゲイシャのコーヒー豆を、果肉を付けたまま乾燥(発酵)させるという、いわばカカオの発酵と同じような手法で仕上げた豆を「213℃9分9秒」という絶妙な加減で焙煎したコーヒー豆をアンフュゼして、ペルー・チャンチャマイヨ産カカオのハイパーセンテージのショコラ・オレと合わせました。フルーティな味わいとコーヒーの香り、そして酸味がチャンチャマイヨのポテンシャルによってさらに引き立ち「これがコーヒー!?」と思うような味わいが驚きと共にやってきます。

醤油エピス
醤油エピス

醤油の新しい可能性
個性的な香りと味を抱き込んで


これまで「黒大豆醤油」や「煮切り醤油」「粉醤油」など、さまざまな醤油を使ったショコラを生み出してきたシェフ小山が、中華料理店や鮨屋さんでいただいてきた甘エビやボタンエビの紹興酒漬けから着想を得てまさに料理人感覚で生み出した作品。レシピの上で、紹興酒を熟成の醤油に置き換えて、ジンジャー、シナモン、陳皮、スターアニスなど4種類の香辛料と、独特の風味を持つ「地伝酒」を加えて煮立たせました。そうして出来上がった、五味を宿した豊かな風味の醤油を華やかな香りと柑橘のニュアンスを持つペルー・チリリケ産カカオのミルクチョコレート(カカオ分50%)に合わせました。口どけと共に広がっていく幾重にも重なった香りと味わい、そしてカカオの余韻をお楽しみください。