Vol.9
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4日目:エスペレットピーマンの農園訪問

こんにちは。小山チーズと焼き菓子の製造を担当しております瀧尻と申します。今回は、エスペレットピーマンの農園を見学させていただいた模様をレポートいたします!

研修5日目の5月20日(日)、朝8時にフレンチバスクのビアリッツを出発し、バスで移動すること約30分、今回訪れたのは、ヴァンサン・ダリションさんのエスペレットピーマンの農園"LA MAISON DU PIMENT"。可愛らしい建物の周りには、綺麗なバラがたくさん咲いていました。

ピーマンとは言ってもこのピーマンは唐辛子で、フランスでAOC(原産地呼称統制)、AOP(原産地呼称保護)が認められている食材です。つまり、エスペレットピーマンはバスク地方の特産物なのです!

僕たちは、実際に栽培しているビニールハウスに案内していただきました。
ダリションさんが育てておられるエスペレットピーマンは“ゴリヤ”(赤という意味)という品種で、有機栽培で育てられます。栽培はプランターから始まり、5月中旬に種をまくと、1か月で白い花が咲くそうです。栽培には25℃くらいの気温と日光、水やりが必要だとおっしゃっていました。エスペレットピーマンは17世紀にはバスクに伝来していて、バスクの環境に順応しているため害虫にも強いのだとか。また、オーガニックのビニールのシートで土を覆って、雑草を防ぐそうです。そして、健康な土で育てられたエスペレットピーマンは開花から2ヶ月ほどで収穫を迎えます。

真っ赤に完熟したものから手摘みで収穫され、収穫作業は8月から11月まで続きます。収穫すると次は乾燥させるのですが、昔は2週間ほど吊るして乾かしていたそうです。今は、緑の部分を取り除いてから、50~60℃の窯に2日間入れて乾燥させるそうです。

エスペレットピーマンのパウダーを作るときは150kgのピーマンを加工すると、約8kgが出来るそうです。

日本ではあまり目にすることのない食材のエスペレットピーマンはただ辛いだけではありません。完熟すると外側の果肉は、甘みとフルーティな香りを持ちます。それはパウダーになっても、優しい辛味と独特の香りを保ったまま様々な料理に使用されています。



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