es koyama CHOCOTATE BOOK 2022
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真っ黒に焼くことで表れる魅惑の香り大和橘の真のポテンシャル樹齢数百年の歴史を刻んだ茶の花の味わいテロワールが生んだコクと香りの融合72020年の創作を発展させ、大和橘の皮に“焼き”を加えることで柑橘らしい香りと芳ばしさやほろ苦さが合わさった複雑味のある深い香りを引き出し、花のような香りと苦味を包み込むやさしい甘味を持つペルー・チャンチャマイヨ産カカオのショコラ・オレ48%に合わせた。 さらに、大和橘のパート・ド・フリュイをボトムに配し、果汁の瑞々しさも表現。素材を提供してくださった城健治氏は、奈良県で土地の歴史に深く結びついた伝説的な果実「大和橘」を復活させようと「なら橘プロジェクト」を立ち上げ日々活動されている方。 大和橘への愛情と熱意があらゆる人を結び付け、次世代へと想いを繋いでいる。 中国・雲南省にある標高2,100m前後の山に植えられた樹齢数百歳の木に咲いたお茶の花「古樹茶花」のガナッシュと、テロワールを同じくする「黄蕪林(フアンウ ーリン)プーアル生茶」のガナッシュを重ね、一層ではできなかった深みとコクを表現した。 茶の花の桃や洋梨を思わせる香りを引き立てるのは、酸味とほのかな渋味が特徴的なインド・アナマライのショコラ・ノワ ール70%と、花の香りのペルー・チャンチャマイヨのショコラ・ブラン40%。 お茶を表現するにおいて右に出る者はいない組み合わせ。 一度も顔を合わせたことのない間柄でありながら、お茶とショコラを通じて対話してきた北城彰氏とのコラボレーションがここに極まった。SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2021No.1焼き大和橘 feat.城 健治No.2古樹茶花feat.北城 彰

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