シェフ小山が今、世の中に発信したいことをギュッと詰め込み、小さなお子様からおじいちゃん、おばあちゃんの世代まで読み継いでほしい、という思いで紡ぎ出した物語を素敵なイラストで表現した新作絵本が誕生しました。
主人公は、カブトムシの「ビートルくん」。エスコヤマのお庭に点在する妖精や昆虫の銅人形たちや、11/14(木)からエスコヤマの店頭でも販売が始まった新作バウムクーヘン「ビートル君と金色のバウム」、エスコヤマのメインショップのテラススペースにある「薪ストーブ」も登場する物語です。
実はこの話のベースは、エスコヤマがオープンした時からコンセプトとして存在していました。それは、こんなお話です。
<コンセプトストーリー>
とある森に、お菓子の神様がいました。周りのいろいろな森には良い昆虫がいて、良い食材を持って神様のいる森に集まってきます。また、妖精たちもいろいろな食材を集めてきてくれます。それから魔女もいて、ホイッパーの形をした杖をひとふりすると、あら不思議、食材がもっと美味しくなって、それらがお菓子の工房に集まり、神様が美味しいお菓子を創り上げていきました……。
エスコヤマ開業前、「Sweet Trick=お菓子でいたずら」というコンセプトを軸に、コンセプトワークを行っていたときに考えた物語がこのお話でした。「とある森」とはエスコヤマのこと。その周りというのは三田の地域をはじめ日本中、また世界中のことで、昆虫は材料屋さん、そして妖精はエスコヤマの協力者であったり、生産者であったり、まだ見ぬこれから出会う人たちのことを指し、「僕たちはこの物語に描かれているような仕事をしていくんだ」という決意とともに描いた物語でした。そして、この物語を具現化するために、北海道の銅人形作家・菅原義則さんに依頼して、敷地内のいたるところに物語の登場キャラクターを造っていっていただいたのです。
それから月日が経った頃、とても寒い日がありました。「寒い中お待ちいただいているお客様に暖を取っていただきたい」と思っていた小山は、「どう頑張っても完璧な暖をとっていただくことはできないが、せめて心の癒しになるような暖かさ(温かさ)を感じられる物を置こう」と思い、暖炉を置くことに決めました。それが、テラスにある薪ストーブです。ただ、「せっかく造るのであれば、黒い鉄の塊だからできることをしたい」と思い、可愛くも、ちょっと怖くもあり……というイメージを浮かべていると、パッと閃いたのが、「聖飢魔Ⅱをはじめ、ビジュアル系バンドのいろいろな衣装を手掛けてらっしゃるJAP工房さんに依頼しよう」という考え。案の定、思った通りのデザインが返ってきました。カブトムシのつもりでお願いしたわけではなかったものの、そのデザインは何となく「カブトムシのようだな」とは思っていたそうです。
そしてこの度9月にメインショップがリニューアルしたタイミングで、暖炉を「ビートル君」と名付け、そのビートル君を主人公にして、あの物語の続きを考えたわけです。
その物語の続きというのは、
森に棲んでいたビートル君が、お菓子の神様が作った特別なバウムクーヘンをこっそり食べてしまったことで、鉄の塊の暖炉にされてしまう……というお話です。
これだけではあまりわからないかもしれませんが、昆虫は私たちパティシエにとって、食に携わる人間にとって、また人類にとってなくてはならない存在です。彼らの営みがなければ、果実も実らなければ、美味しいケーキをつくることもできないかもしれないのです。そういったことを子どもたち、そして読み聞かせをされる大人の皆さんにも改めて知っていただきたい、という思いで生み出した物語です。
また、秋元康氏や、GLAYのTERU氏もこの絵本を応援してくださり、素敵な推薦文を描いてくださっています。
ぜひ発売を楽しみにお待ちいただき、実際にエスコヤマの薪ストーブや、バウムクーヘンをお召し上がりいただきながら、身近な自然も感じていただければうれしく思います。
■タイトル:『ビートルくんと きんいろの バウム』
※文字はすべて平仮名とカタカナで書かれていますので、ちょうど年長さんのお子様が読める難易度になっています。
■出版社:フレーベル館
■定価:本体価格1800円+税
■32ページ
■サイズ:B5判 27cm×19cm
■発売日:2019/12/20(金)※年内の取り扱いは弊社のみ
エスコヤマのオンラインショップからはお求めいただけます。ご予約も承っております。
https://www.es-koyama.com/book_017.html
(オンラインショップ)https://bit.ly/36w3vF1
※全国の書店やAmazon等のネット販売は、1月中旬からの販売を予定しております。