カフェhanareのお庭を眺めていると、まるでトウモロコシのような植物を見つけることができます。
この見た目が変わった植物は「ムサシアブミ(武蔵鎧)」といい、花の様子が馬に乗る時に足をかける「鎧」に似ていることから、この名前が付いています。(花はこちらのURLよりご覧いただけます→https://minhana.net/wiki/ムサシアブミ)実物の鎧は、小山菓子店にてお花を生ける器として飾っています。
日本国内の一部の地域では、県指定の絶滅危惧種に指定され、海岸に近い林の中や山地の谷沿いなどに生息します。緑色の実は熟すにつれ、徐々に鮮やかな赤色へと変化していきます。
エスコヤマでは夏から秋にかけて、新人スタッフがそれぞれ場所毎に担当を決め、お庭の水やりを行っています。
私は、カフェhanareと小山菓子店を担当しておりますが、水やりを行っていた際、この植物を発見しました。
ある日、いつものように水やりをしていた所、なんとムサシアブミの元気がないではありませんか!
「しまった!水の量が足りなかったのか、それとも何か病気なのでは・・・」と心配になり、慌てて庭師の松下さんに電話をしたところ、「あれは、枯れているのではなくて、種が地面にうまく落ちるように、倒れているんだよ」と教えて頂きました。私の心配は水の泡となりましたが、厳しい環境で生き残る工夫なんだそうです。
ちなみに、ムサシアブミの球茎と実の部分には毒があるため、実に触れるだけでかぶれてしまい、さらに実を食べてしまうと口の中が鋭い痛みに襲われます。過去に「トウモロコシと思い、間違えて食べてしまった」という事件もありましたので、美味しそうだからといって決して食べないようにお気をつけ下さい。
鳥達や虫達が食べても全く問題はないのは、どうやら毒素を分解する酵素を体内で作り出せるようです。
これから秋にかけて、お庭の植物は紅葉のシーズンを迎えていきます。
三田全体の自然も少しずつ黄色や朱色に染まっていきます。
ぜひ、お庭の移り変わりを楽しんでいただきつつ、秋の新作のスイーツもお楽しみ下さいませ。