リオハ1日目:フリータイム
BODEGA EL FABULISTAには、専用のブドウ農園があります。
そこは約700haほどの面積となるため、収穫量はあまり多くありませんが、その分農家さんの目が行き届き、品質の高いブドウを収穫することができます。そんな農園で樹齢7年ほどの樹々に実るブドウを手摘みで収穫していきます。
10月、収穫されたブドウはトラックでBODEGA EL FABULISTAに運ばれてきます。重さにして約22,000㎏のブドウ。収穫の際に混ざった枝や葉は取り除かずそのまま発酵槽に入れてしまうそうです。
ブドウを発酵槽に入れるために入れる際に開閉するという入口横にある大きな扉。
内側は今は使用しないため棚が作られていました。
発酵槽は26~28℃の温度に保たれ、発酵による酵母の働きによってブドウに含まれている糖分がアルコールへと変わっていきます。この間、蓋は閉めません。
発酵が進むにつれ、果皮や種子などの固形物は二酸化炭素に押し上げられ、発酵槽の上面に浮き上がってきます。発酵槽の底近くには、穴が開いており、そこから果汁を絞りだします。
自然の重力のみで搾りだされた1番搾りの果汁は、"なみだ"と呼ばれます。
それはなぜかというと、涙が出るほどすっぱいから。
その後、足で踏み、絞り出した2番搾りは1番搾りより赤いことから"ハート"と呼ばれます。
最後に圧搾機にかけ、完全に絞り切ります。
その後地下7mの貯蔵庫へ。
そこには、3本の回廊があり、ワインの貯蔵に最適な年間11~13℃、湿度は80%以上に保たれているそうです。
まず1本目の回廊。
発酵槽から搾った果汁を8つのコンクリートのデポジットに入れ、2次発酵として乳酸発酵させていきます。発酵させることで飲み口が柔らかくなるとのことです。
BODEGA EL FABULISTAでは4種の赤ワインを製造していますが、この時、1番搾りの果汁から圧搾機を使った果汁をそれぞれのワインに合わせた配合で混ぜ合わせます。
この配合に関しては、企業秘密とのことでしたが、1番搾りは涙が出るほどすっぱいのだから、良いワインほど2番・3番が多くなるよね!と一言ヒントをもらえました。
次の回廊はワイン樽がずらりと並んでいました。
コンクリートのデポジットで発酵させたワインを次は樽で熟成させていきます。
51個のアメリカオーク・フレンチオークの樽がずらり。
ここで、それぞれのワインに合わせた期間熟成させていきます。
ただし、熟成期間2~3ヶ月の若飲みのワインは、樽で熟成させずそのままビン詰となります。
それぞれの期間熟成されたワインは、ビン詰し、販売となりますが、販売前に検査場にて検査を行います。この際、公正な目でジャッジをする為、各メーカーのビンを使用せず、検査専用のビンを使用することとなります。
検査を無事通過すると販売することができます。