vol.15 レポーター原 敏之Toshiyuki Hara
Hola!
5月17日の、サン•セバスチャンでのバル巡りをレポ―トさせていただきます、販売担当・6年目の原 敏之です。
まず、サン•セバスチャンとはどんな所でしょうか??
“ビスケー湾の真珠”と呼ばれる美しい町。
19世紀にはハプスブルク家王妃マリア・クリスティーナが好んだ高級避暑地とてその名を知られるようになりました。
昔からスペインでは「食は北にあり」と言われており、スペイン北部は緑豊かな山々に恵まれ、北のカンブリア海からは、豊富な海の幸がもたらされました。
そして、美食大国フランスと国境近くのこの地域には、最先端の流行が常に入ってくる事と、地元の食に対する情熱が美食大国へと築きあげました。
サンセバスチャン近郊にあるミシュランの星付きのレストランの数は15。
バスク自治州の人口はおよそ200万人。星の獲得率を地域人口一人当りに換算すると、なんと世界一を誇る事になります。
(この点については、5月14日の井田のレポート
http://www.es-koyama.com/travel/index.htmlも併せてご覧ください。)
ということで・・・サンセバスチャンと言えば、そう!! バル巡りです!!!
ここでバルの巡り方について豆知識。
一軒につきワイン一杯を片手に、ピンチョス(小皿料理)一品~二品食べたら、次のお店へ!
一つのお店でお腹いっぱいになるまで食べるのではなく、5、6軒は回りましょう!!
私が実際に巡ったバルをご紹介いたします。
まず一軒目は「Goiz-Argi」ゴイズ•アルギ。
一番人気の「海老の串焼き」は絶品!
まず一番に注文しましょう!
「イベリコ豚のアバラ肉の照り焼き」はじっくり煮込んだお肉がお口の中で
ホロホロ~。たまりません。
間違いなく病みつきになる一皿でした。
さっそく、お店の方や周りのお客さんと一緒に、みんなでカンパーイ!!
こちらのお店は日本語のメニューがあり、陽気な名物マスターが「こんにちは」「おいしいよ」など話しかけてきてくださいました。
メニューが表示される大きな液晶画面を操作して、日本語に切り替えてくださり、私たちは思わず『オォー』と言ってしまいました(笑)
スペイン語ができなくても、注文しやすく親切で美味しいお店です。
2軒目は、「A Fuego Negro」フエゴ•ネグロ
オシャレな内装の、これがピンチョス!?と言いたくなるモダンなメニューが楽しめるお店です。バルの最先端を味わいたいなら、ここに来るしかない!!
こちらはピンチョス・コンクールで賞を獲得した「タラのピンチョス」です。隣のお客様が食べていたので気になり、ついつい注文してしまいました。
写真では分かりにくいですが、モクモクと立ち上がる煙からはバラの香りを放つ一品。
他にも、こちらは小山シェフおすすめの
”M・コーベ・ウィズ・チップス”神戸牛のミニ・ハンバーグ バナナチップ添え)、凝縮された味わいの神戸牛のハンバーガーなどのメニューもありました。
3軒目は「Valles」というバルへ。
こちらは旧市街から離れた、街の南側にあります。脂が乗った生ハムは最高に美味しかったです。
オリーブとアンチョビのピンチョスもシンプルながらも絶品で、ワインがすすみました。
そろそろお酒も回りだし、気分は最高潮!!
あと1軒で終わりにしようと町をぐるぐる・・・。
そしてラストの4軒目はLa Cuchara de San Telmo
カウンターにタパスは一切並んでおらず、オーダーを受けてから作る、温かい小皿料理を提供するスタイル。
メニューが読めないので、隣の方が食べている美味しそうな料理を、指を指して注文!
「鴨の胸肉のアプリコットソース」など、フレンチのコースでメインの一皿になるような料理がどれも3ユーロ程度なのだから驚きました。
そして実際どれもたまらない美味しさだから、さらにびっくりの一言。
右側の写真の男性は何をしているのでしょうか??
彼が手に持っているのは「チャコリ」と言い、バスク地方で作られるほんのわずかな発泡性を残した状態でボトリングされた白ワインです。
チャコリはこのように底の平たいグラスに高い位置から一気に注ぎ、泡を立てていただきます。
そうすることで泡が弾けると共に香りが立ち、口当たりが良くなるそうです。
その味は柑橘類を思わせるさわやかな酸味とほんのりとした苦味を持ち合わせており、ピンチョス片手にグイッといきたくなる味わいでした。
本日も地元の方や多くの観光客で賑わっていました。
夜遅くまでハシゴをしながらバル巡りを存分に楽しめました。
価格設定は驚くほど安く、気軽に食べられるにも関わらず、一つ一つの料理の完成度はとても高いものでした。
どの店も味はもちろん、料理の色合いや盛り付けなどのビジュアル面などでも、斬新なものが多く、レストランへも刺激を与えているのではないかと考えました。
また、1皿1皿のポーションが少ないため、気軽に何件もの店をはしごできるなど、限られた時間にバラエティに富んだ料理を味わったり、チャコリやシードルなど、バスクならではのお酒やスペイン各地のワインを飲んだりすることができる所に、世界各地から観光客を集め、魅了する秘密があるのではないかと思いました。
仕事終わりに毎日でも行けたら幸せだなぁ〜!と心の底から思う町でした。
是非、皆さんもサン・セバスチャンに行かれた際にはバル巡りを楽しんでみて下さい!!
それでは次のスタッフにバトンを渡します。
Adios!!(さようなら!!)