vol.7レポーター坂本燎介Ryosuke Sakamoto
5月16日 芸術と美食の街「ビルバオ」市内散策
バウムクーヘン担当の坂本燎介が、ビルバオ市内散策のレポートを書かせていただきます。
フランスのビアリッツからバスに揺られること約2時間、150kmの旅路を経て、スペインバスクの街・ビルバオへと到着しました!!
ここビルバオは鉄工業や貿易によって栄える街です。
街には、グッゲンハイム美術館やビスカヤ橋、スビスリ橋、旧市街など街を象徴するものが数多くあり、一瞬「おや?」と思わされるような形の建造物がとてもおもしろいと感じました。変わった形のオブジェや公園の遊具、階段など、きれいな街並みの中に溶け込んでいて、さすが「アートの街」だと思いました。
ホテルに到着後、すぐに散策開始!
私が今回訪れたのは、グッゲンハイム美術館です。芸術の分野でビルバオが世界的に注目を集めるようになったきっかけがこの近現代美術館だそうです。銀色のチタニウムと透明のガラスを何枚も重ね合わせて造られた外観は、複雑な曲線が絡み合うように交わり、目を奪われました。
全体を一望することが難しいくらいの大きさで、正面にはビルバオのお土産としてよく見かけることができる「パピー」という巨大な仔犬のオブジェ(時期によってはきれいな花に覆われるそう)や蜘蛛のオブジェ、そして館内には近現代美術のアートの数々。
作品の横に、作者の意図が文章で細かく説明されているものや、まるで遊具のように作品に入って遊べる体験型のもの、ビデオを使ったものや、ガラス瓶に水が入ったものがずらりと並んでいたり、視覚だけでなく、五感全てを刺激される作品がたくさんありました。
作品全ての意味を正しく理解することは難しかったですが、その形やバランス、色使いなど、多くを学べました。
その後、夕食はバル巡りへ!
予めいただいたバルマップを、地図と見比べながらお目当てのバルへ。
この日は新市街へ向かいました。
バルでは小さいながらも一つの料理として完成されたタパスやピンチョスがずらりと並んでいます。たくさんのお客でにぎやかな店内に、誰もがわくわくしてしまうこと間違いないと思います。座ってゆっくり飲む人、立って談笑を楽しむ人、みんなが笑顔で、お店のスタッフも元気があり、フレンドリーに接客してくださるところばかりでした。お店の外にもテーブルや椅子が並んでいて、外で気軽に食事を楽しむこともできます。
今回の旅行の前に小山シェフに教えていただいたのですが、今や美食で有名なバスク地方は、自分たちの街を盛り上げるため、美味しくできた料理のレシピをお互いに教え合い、さらに美味しいものを目指して切磋琢磨する、ということを行い続けてきました。そうして、街全体で美食をアピールできるようにしてきたそうです。お店に並ぶ美味しそうな料理は自分たちの街を愛し、伝えようとする人々の努力から生まれたものだということがしっかりと感じ取れました。
伝統メニューのオリーブとアンチョビと青唐辛子のピンチョスや生ハムをカットされたバゲットにふんだんに盛りつけたもの、生ハム入りのコロッケ、自家製のフォアグラ、サーモンやアボカド等さまざまな具をはさんだサンドウィッチ。少し変わったものでは、チーズを巻いた巻きずしやフォアグラやりんごを重ねたハンバーガー。
どの料理も工夫が凝らされ、素直に美味しいと思えるものばかりで、とても楽しい時間を過ごすことができました。お料理の美味しさに少し飲みすぎてしまった気がします。それもまたバル巡りの醍醐味ではないでしょうか。
街全体で美食の街を目指す、そんな活気に触れ、自分でももっとお客様や一緒に働いている方に活気を与えられるように努力していきたいと思いました。
今回の研修旅行は多くの方のご協力のおかげで、良い研修旅行となりました。
小山シェフ、研修に参加させていただき、本当にありがとうございました。